メンテナンスと記録は愛着の証

メンテナンスと記録は愛着の証

引越を機にカーライフを取り戻した。

10数年ぶりのマイカー。
走ることが楽しくて仕方ない日々。

愛着が増していくなか、
そろそろメンテナンスが必要だと気づいたとある日。

目次

マイカーが相棒になりつつあった

あれから1か月が過ぎた。
日中は仕事、夜はドライブ。

都会の夜景、
首都高を軽く流す。

ちょっとした峠道、
木々の香りが心地よい。

ふらっと寄ったコンビニで飲む缶コーヒーが、
いつもより何倍も美味しく感じた。

──ただ走ってるだけで楽しい。

「あれ、気づけば納車から5000kmも走ってる。」

ドライブが楽しくてつい走り過ぎてしまったようだ。

「そういえば、ターボ車だからエンジンオイルは早めに交換した方が良いって言ってたな。」

納車時にもらったアドバイスを思い出し、つい独り言。

「そうだ、せっかくだから感覚を思い出しながらDIYメンテナンスをしよう。」

明日は丁度仕事も休みだ。
久々にカー用品店に出かけてみよう。

そう思いながら眠りについた。

出会いと安心のアドバイス

懐かしい空気だな。
カー用品店って独特の雰囲気なんだよな。

広い店内に所狭しと並ぶ様々なカー用品。
ドリンクホルダーやスマホホルダーコーナーは混んでるな。

あ、DIY工具コーナーだ。
昔はここで工具を眺めてるだけで楽しかったんだよな。

オイルフィルターレンチなんて、
車を持ってなかったら絶対使わないよな。

なんて、思い出に浸りながらぐるっと一周した。

「えっと、エンジンオイルは…」

売り場を見つけた。
沢山の種類が並んでいた。

純正は「5w-30」だったかな。
化学合成油、部分合成油、鉱物油…
商品数すごいな。

品質も値段もピンキリだった。
どれにしようか迷うな。
どうやって決めればいいんだろう。
調べておけばよかったな。

色々な商品を手に取りながら眺めていると、
店員が近づいてきた。

「何かお困りですか?」

若いな。
まだ少し慣れていない感じだけど、声のかけ方が丁寧だ。
──いやいや、見ている場合じゃない。今日はオイルを選びに来たんだった。

「えっと、エンジンオイルを探してて。」
「でも種類が多すぎて悩んでるんです。」

「わかります!エンジンオイルって種類が多すぎますよね。」

おお、共感してくれた。
いやいや、欲しいのは共感じゃなくてアドバイスなんだけどな。

「ん?どうしたんだ?何か困りごとかい?」

──今度は変なおじさんが出てきた。

「このお客様、エンジンオイルを探してるみたいで。」

ソニカに乗っていること、
先日買ったばかりであること、
1か月で5000km走ったことを伝えた。

「それなら品質よりも交換頻度を保った方が良いな。」
「安いオイルでいいから、5000km毎の交換サイクルを守ると良い。」

なるほど。
頼りになりそうな人だな。
変なおじさんだけど。

「ありがとうございます。」

「どういたしまして。ターボ車なら、常に綺麗なオイルでエンジンを労わってあげると良いよ。」

「そっか。頼りになります。多分またお世話になると思います。」

廃油処理用のポイパック、
交換に使うオイルチェンジャーも併せて見繕ってもらった。

そっか、廃油ってこうやって処理すれば燃えるゴミで出せるんだ。
便利だな。

マイカーを手放してからのブランクが長かったので、
結構忘れてしまってるみたいだ。

お会計を済ませて店を出た。

「ありがとうございましたー!また来てくださいね。」

元気な店員の声が耳に残った。

久しぶりのDIYメンテは少しの課題を残した

買い物を済ませ、
お昼ご飯を食べてから帰宅した。

「よし、早速オイル交換してみようかな。」

軽く動画で手順を調べ、
早速取り掛かってみる。

そんなに難しくはなさそうだ。

「まずは古いオイルを抜くんだよな。」

オイルがこぼれないように地面をブルーシートと段ボールで覆う。

オイルレベルゲージを抜き、
オイルチェンジャーのホースを差し込む。
ポンプの力で古いオイルが抜けていく。

「おお、真っ黒だ。」

オイルチェンジャーに古いオイルが溜まっていく。

このホース、今エンジンの中に入り込んでるんだよな。
なんかすごいな。

オイルをすべて出し切ったので、ホースを抜き取る。

「あ、そっか、ペーパータオルの準備を忘れてたな。」

とりあえず車内にあるティッシュペーパーで代用した。
繊維が残っちゃいそうだし、次回までに用意しておこう。

「次は新しいオイルを補充だな。」

キャップを開けて、
規定量のオイルを注ぎ込む。

オイルの色が全然違う。
透明度があって、美味しそう。

キャップとオイルレベルゲージを戻して、
廃油の処理と後片付けをして完了。

「エンジン掛かるかな。」

──ちょっと緊張する。

キュルキュルッ…
ブロロロロ…
お、問題無くかかった。

ほっと一安心。

愛着がしみじみと

部屋に戻り、
手と道具を洗って片付けた。

「あ、お気に入りのシャツにオイルがついちゃった。」
「次の交換の時には作業服も準備した方が良いな。」

久しぶりのDIYメンテナンスは、
ちょっとだけ課題が残ったけど事故なく終わった。

「ちょっと楽しいかも。」

ここまでは走ることで愛着が湧いていた。
今日は、メンテナンスをすることで新たな愛着が湧いた。

窓から外に目をやる。
やっと見慣れてきた景色に溶け込むソニカ。

「あれ、俺の車なんだよな。」

納車から1か月経ったのに、
まだ新鮮な気持ちが続いている。

今日はちょっと疲れたな。
でも、久々のDIYメンテは楽しかった。

次は電気系のDIYをしようかな。
ドライブレコーダーを取り付けたいし。
そういえばカーナビもついてないんだよな。

いっそまとめて取り付けるのも良いかも。

ちょっとワクワクしながら目ぼしい商品を探してみることにした。

記録簿は愛の記憶

片付けと夕飯を済ませ落ち着いたころ、
今日のメンテナンスを振り返ってみた。

オイル交換、簡単だったけど楽しかった。

「1か月の付き合いで汚れたオイルを自力で交換したんだよな。」
「相棒を大切にしてる感じがして、なんかいいな。」

便利にするためのDIYも良いかもしれない。
でも、相棒を守るための日々のメンテナンスも重要なんだと思った。

「そうだ、整備記録簿をつけようかな。」

新しいノートを引っ張り出して、
今日の日付と、作業内容を書き留めた。

「気づいたことも書いておこう。」

ペーパータオルと作業着を追加した方がいい。
オイルジョッキがあると、こぼれにくくて良さそう。

ドライブレコーダーとカーナビも良さそうなものを見つけた。
ネットで購入しておいたから、届いたらつけようかな。

必要な工具はまたカー用品店に買いに行こう。
何が必要なのかわからないし。

まだ1ページ目の整備記録簿。
でもそこには、ソニカと過ごした時間が確かに残っていた。


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